ドラマ『落日』を見終わったんやけど……もうね、「めっちゃ良かった！」の一言。
湊かなえ原作って聞いただけで期待はしてたけど、その期待を軽々と超えてくる仕上がりやった。見終わった今でも余韻が残りすぎてて、頭の中でシーンが何回もリピートされる。最近見たドラマの中で断トツ一位！
サスペンスやミステリー要素があるのに、単なる謎解きでは終わらん。人間の弱さとか、過去との向き合い方とか、許しとは何かっていう深いテーマにしっかり踏み込んでくる。正直しんどいシーンも多いけど、それ以上に「観てよかった」と思えるドラマやった。
あらすじ（ざっくり）
物語の軸は、15年前に起きた「笹塚町一家殺害事件」。妹の沙良を兄・力輝斗が刺殺し、さらに両親も火事で亡くなったという凄惨な事件。兄は死刑囚として収監され、事件はすでに「過去のもの」になっている。
そこへ新進気鋭の映画監督・長谷部香（北川景子）が、この事件を映画にしようと動き出す。そして脚本を依頼したのが、笹塚町出身の新人脚本家・甲斐真尋（吉岡里帆）。
最初は気が進まなかった真尋も、取材を進めるうちに事件と自分の過去が強く結びついていることに気づいていく。
物語が進むごとに、被害者と加害者の境界が曖昧になり、登場人物たちの心の闇が少しずつ浮かび上がっていく……。
良かったところ
① 伏線と回収が見事
最初は「なんでこのシーンあるんやろ？」って思うような描写が、後になってドンピシャで繋がる。まるでパズルのピースがハマるような快感。これぞ湊かなえ作品って感じ。
「善悪の単純な二元論」で終わらせず、人の弱さや矛盾をえぐるのがほんまに上手い。見てて何度も「そういうことやったんか！」って声出そうになった。
② キャラクターのリアルさ
登場人物がみんな一筋縄ではいかん。表向きは「被害者」「加害者」「傍観者」と役割があるけど、その裏にそれぞれの痛みや秘密が隠れてる。
特に沙良（久保史緒里）がめちゃくちゃ印象的。アイドル志願で明るいけど、どこか影を感じさせる。その危うさが物語を引っ張っていく。彼女をどう見るかで、視聴者の感情も揺さぶられるんよな。
③ 演技がすごすぎた
北川景子と吉岡里帆のコンビがまず最高。静かなやりとりの中に緊張感が漂ってて、言葉よりも表情や沈黙で語るシーンが多いのがグッときた。
沙良を演じた久保史緒里もハマり役で、可憐さと怖さが同居してる感じが鳥肌もん。あと、竹内涼真や黒木瞳といった脇役陣も存在感ありすぎて、群像劇としての厚みをしっかり出してた。
④ 重いテーマやのに救いがある
虐待、嫉妬、家族崩壊、殺人。扱ってる題材はめちゃくちゃ重い。それでもただ暗いだけじゃなく、「真実を知ることの意味」とか「過去を受け入れる強さ」とか、希望につながる問いを残してくれる。
特に最終回の夕暮れのシーンはタイトル『落日』の意味を体現してて、悲しさの中に少し光が差す感じがしてめちゃくちゃ沁みた。
個人的に刺さった場面ベスト3
落日の風景
沈む太陽の映像が何度も登場するんやけど、その度に「終わり」と「始まり」を象徴してるみたいで、ただの風景やのに心が震えた。
「真実を知ったからこそ苦しい」という言葉が胸に突き刺さった。けど同時に「それでも向き合う」強さを感じさせるラストで涙腺崩壊。
見終わったあとの余韻
観終わった直後は正直しんどかった。でも時間が経つほど、「あれは自分にとって何を意味してたんやろ？」って考えるようになった。
湊かなえ作品って、ただ観てスッキリするんじゃなく、観た後に心に問いを残すんよな。『落日』もまさにそうで、後からじわじわ効いてくる。
「真実を知ることは救いになるのか、それとも新しい傷になるのか」っていう問いは、観た人それぞれの人生経験によって答えが変わるんちゃうかな。
まとめ
『落日』は、ただのサスペンスでも、ただの人間ドラマでもない。「真実」と「許し」というテーマを深くえぐりながらも、最後には観る人に希望の光を渡してくれる、そんな作品やった。
キャストの演技、脚本、映像美、音楽、すべてが噛み合ってて、全4話でサクッと見られるのに、得られる体験はめちゃくちゃ濃い。
正直、人におすすめしたい気持ちが溢れてる。まだ観てない人はぜひチェックしてほしい。観終わった後、きっと自分の中に何かが残るはず。
今回あんまり内容には触れていません。あなたの目で確認してほしい。一人一人にある真実や葛藤。すべてがつながっていく伏線、四話という短い話だけど、無駄がなく、すべてのシーンに意味がある感覚。前半で『？』な部分が回収されいくのに鳥肌が立ちまくります。本当におすすめです！！
ストーリー ★★★★★
(さすが湊かなえ)
キャラクター ★★★★★
泣ける度 ★★★★★
(めちゃくちゃ泣いた)
おすすめ度 ★★★★★
(ここ最近で一番かも)
総評 ★★★★★
(損させないので見て)
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