今日は雑談です。
僕の働いている美容室に、ちょっと?いや、かなり変わっているやべぇ先輩がいます。天然と言うべきなのか、愛すべきバカというべきか‥。
50代前半の女性スタッフで、少しふくよかなおっとりした方です。仮にSさんとします。
僕たちは滋賀に住んでいるのですが、少し前に管理美容師という資格を取るために、一緒に滋賀の南にある、大津というところに行きました。
一日中講習があったので、お昼休憩に琵琶湖の側で、お弁当をを食べることにしました。
天気がいいな。なんて思いながら気分良くコンビニ弁当を食べていると、ふと、彼女が隣でぼそっと、目の前にある琵琶湖を見て‥
S「らふたぁ君。これって‥‥海?」
ん?聞き間違えたかと思いました。
僕「ん?なんて?」
S「これって海やんな?」
耳を疑いました。
滋賀県民なら、いや、滋賀県民でなくても、誰も知っている常識を、彼女は難なく打ち破ってくれました。滋賀には海がないので、当然滋賀から出ていなければ、目の前に広がる水のかたまりは、絶対に琵琶湖です。
普段からこう言ったことをかまし続ける彼女にはもう慣れすぎているので‥
僕「これは琵琶湖ですよ。覚えておいてくださいね」と諭しました。普段はタメ口なのですが、こういう時は真剣に伝えなければなりません。
S「あ!そうなんや!」
色んな事を説明しようと思いましたがめんどくさいので僕は無視しました。
ある時には、仕事帰り、すっかり暗くなった夜空を見上げると、なんとも美しい満月が輝いていました。いつもより大きくて、スーパームーンと言われるものでした。
S「らふたぁ君、月にいるウサギって何食べてるんやろ。空気とかないけど大丈夫なん?」
は?この人は一体何を言ってるんだ?
皆さんはそんなバカなって思うでしょう?彼女はこれが本気なんです。
僕「よく見てごらん、あの月の模様が、大きなウサギに見えるってことやで?実際に住んでるわけちゃうで。」
月の模様は他にも、カニに見えたり、髪の長い女性に見えたりするっていうことを補足として話そうかとも思いましたが、こちらが一生懸命説明したところで、
「へー」
って、絶対よくわかっていない返事が返ってくるだけなのは目に見えていたので、めんどくさいのでやめました。
S「でも前にいてた同僚が、月には特大のウサギがいてるんやで、あそこが耳であれが手でって言ってたもん。」
前のスタッフもSさんをからかってたのでしょう。
僕はもう彼女を全力で無視しました。
昨日の話なんですが、
S「私今ダイエット頑張ってるんよ」
僕「どんなダイエットしてるん?」と
と聞いてみたところ、
S「脂質とかをできるだけ取らないようにして、野菜を食べてる。特に今食べてる野菜がちょっと名前忘れたんやけど、白くて、長いやつ。」
僕は心の中で、白くて長いと言えば、なんやろう。白いアスパラガス?ネギ?いや、ネギダイエットなんてあんまり聞かないし、白いアスパラガスもそんなにオーソドックスでもないし、この人そんなの選んでも食べないやろうしなー。
頭の中で色々と考えていると、続けて彼女は、
S「あれよあれ!細長くて、束になってて白いやつ!」
そこで閃いたのはカリフラワーでした。束になってて、白くて、細長いと言えば細長い。
ブロッコリーはよく聞くけど、カリフラワー?まあ似てはいるし、そっちの方が好きなんだろうかと、考えていました。
僕「あー、カリフラワー?ブロッコリーより好きなん?」
すると
S「違う、カリフラワーじゃない!もっと細長いやつ。もっと束になってる、キノコみたいな野菜よ!」って少し強めに反論されました。
頭の中が混乱していました。僕の中でそんな野菜はありません。あるのかもしれないですが思いつきません。
しかし、彼女が僕よりも物を知っていて、そんなマニアックな野菜を知っているわけがありません。彼女は多分ほぼ間違いなく勘違いをしているはず。
脳みそをフル回転させ手出した答えは
僕「もしかしてやけど、えのき?」
S「そうそうそれや!」
キノコじゃん。野菜ちゃうやん。さっき自分でキノコみたいなって言うたやん。
こんなことが日常茶飯事です。
長くなりましたが、これからが本題です。
皆さん頑張ってついてきてくださいね!
去年の夏のことなのですが、Sさんのお客さんに、50代くらいの男性の常連客がいるのですが、声が大きく、会話はこちらに全て筒抜けです。
その男性には中学生の女の子がいるそうです。
夏休みということで、長い髪を金髪にしたそうです。
で、そのお子さんは、目が悪いらしく、メガネをしているそうなんですが、
お客さん「金髪にロン毛のめがねって、お前それZAZYやんけ!」
って、笑いながら突っ込んでたそうです。
皆さんはご存知でしょうか。金髪ロン毛メガネで、背中に翼を背負った見た目かなりインパクトのある芸人さん。
S「えー!ザジー!?それは言ったら可哀想やろー!中学生にそんなん言って可哀想じゃないですか?」
お客さん「ええねんええねん、そういうのは家族やからこそちゃんと言ってあげないと。」
S「あんまりいいすぎたら嫌われますよー笑」
なんて話していて、
お客さん「それで風呂上がり、髪の毛を二つ括りにして、ピンクの短パンをはいてたんよ。いやー、もう狙ってるやん!完全にZAZYやん!笑かすわー笑」
S「いいすぎですって!ザジーって言われたら内心絶対嫌がってません?私もザジーに似てるって言われたらかなり嫌ですもん笑」
僕はこの時点であることに気がついていました。
無事カットも終わり、帰られる際に、
お客さん「今度子供連れてくるわー!バッサリ切るらしいし、ZAZYじゃなくなるやろ笑」
S「いや、ザジーザジー言い過ぎですよ笑。ちゃんと私がザジーじゃないようにするんで是非連れてきてください!笑」
なんて言っていました。
僕は彼女をバックルームに呼んで問い詰めました。
僕「なー、Sさんよ。君ZAZYなんて知らんやろ。」
S「知らん。海かなんかの生き物?」
間髪入れず、悪びれることもなくはっきりと彼女は答えました。
僕「やっぱりか知ってるわけないもんな」
S「私知ったかぶりするの得意やねん。めっちゃ知ってるみたいに話せる。だからお客さんからも賢いキャラやと思われてんねん。すごいやろ。」
怖。
以上、Sさんの毎日がこんな感じで、面白くもあり呆れる事もあり。イラっとする事もありますが、なぜか憎めないSさんのお話でした!
またネタが溜まったら記事にしてみようと思います!