映画『マスカレード・ホテル』をようやく観たんだけど、これが思ったよりずっと面白かった。
なぜ見るのをためらっていたかというと、キムタクはどのドラマや映画を見てもやはりキムタクで、キャラのバリエーションがあまりなくて、ちょっと敬遠していました。
でも、アニメ映画の『ハウルの動く城』でのちょっと情けないキャラクターや、ドラマ『教場』での感情の起伏の少ない冷静沈着な演技で、ちょっと違うキムタクを見てから考えが変わりました。
しかも原作が東野圭吾なら、まずハズレはないだろうということで(笑)
この映画、キムタクと長澤まさみがW主演ってことで、公開当時もけっこう話題になってましたよね。
やはりめっちゃちゃんと面白かった。ミステリーでドキドキするし、人間関係の描き方も丁寧だし、あとホテルって舞台がすごく良かった。
キムタク刑事、クセ強め。まあいいでしょう(笑)
主人公の新田っていう刑事(キムタクね)、めちゃくちゃ真面目で熱血で、ちょっと短気。いかにも刑事!って感じなんですが、ホテルに潜入捜査ってことで、なんとフロント係にマるんです。
最初はホテルのルールに全然なじめなくて、もうとにかく態度が悪い(笑)。「客なんてどうでもいいから、犯人探しが最優先!」って感じ。でもそこで、同じフロント係として一緒に働く尚美(長澤まさみ)に出会って、だんだん変わっていくのよ。
最初はほんとに嫌な奴だったのに、だんだんと“人を疑うこと”だけじゃなく、“信じること”も覚えていく流れがよかったなぁ。なんか、最終的にはめっちゃいいコンビになってて、それだけでもう満足。
で、その尚美さんなんだけど、とにかく仕事できるのよ。いつも冷静で、笑顔を絶やさず、でも芯はめちゃくちゃ強い。まさに“プロのホテルウーマン”。
彼女がずっと言ってたのが「お客様を信じる」ってこと。これ、簡単なようでめちゃくちゃ難しいですよね。変な客とか、怪しい客とか、いっぱいいる中で、それでもちゃんと信じて、誠実に接する。その姿勢、ちょっと感動した。
しかも、新田とは正反対の価値観だから、最初はケンカばっかりなんだけど、ちゃんとお互いに影響を与え合って、信頼が生まれていくのがすごく自然でよかった。
ホテルって、仮面をかぶる場所。これがこの映画のテーマ。
タイトルにもある「マスカレード」って、“仮面舞踏会”って意味だけど、これがこの映画のテーマになってる。
ホテルって、いろんな人がいろんな目的で来る場所。しかも、ちょっと“非日常”だから、普段の自分とはちょっと違う顔を見せる場所でもあるんだよね。
犯人も、スタッフも、宿泊客も、みんな何かしらの仮面をかぶってる。でもそれって、別に悪いことじゃなくて、「その場にふさわしい自分」になるってことなんだなぁ、って思った。
僕たちも、職場とかSNSとか、いろんな“顔”を使い分けて生きてるじゃないですか?
もちろん、サスペンス部分もしっかりと見ごたえありました!
「ホテルに次の殺人犯が現れる」という前提があって、そこにいろんなクセ強めな宿泊客がチェックインしてくる。誰が犯人なのか、何を隠してるのか、だんだん明らかになっていく感じがめちゃくちゃワクワクした。
伏線もしっかり張られてて、最後のどんでん返しも「うわ、そうきたか!」ってなった。しかもちゃんと納得できる動機だったから、モヤモヤもなかった。
あと、脇役のキャストがめちゃくちゃ豪華! 松たか子、小日向文世、生瀬勝久、前田敦子…みんなちょい役なのに存在感すごかった。特に松たか子の登場シーン、インパクトすごかったな…。
まとめ:しっかりエンタメ、でも心に残る映画
最初は「キムタク主演の東野圭吾ミステリーって、まぁ王道エンタメかな」くらいの気持ちで観始めたんだけど、いい意味で裏切られた。めちゃくちゃ丁寧に作られてて、キャラ同士のやり取りも深くて、ちゃんと“心に残る映画”だった。
終わったあとに、余韻がある映画って、なんかいいよね。
ちなみに、続編の『マスカレード・ナイト』も見たので、すぐに記事にします。こちらも間違いなかった。
ストーリー ★★★★★
(東野圭吾にハズレなし)
キャラクター ★★★★★
(主役級ぞろい)
ドキドキ度 ★★★★☆
(先が読みにくい)
おすすめ度 ★★★★☆
(キムタクアンチじゃないならぜひ!)
総評 ★★★★☆
(古いけど色あせないと思う)
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