らふたぁの映画館

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ドラマ『アンメットある脳外科医の日記』

 最近観た医療ドラマの中で一番心に残ってるのが『アンメット ある脳外科医の日記』。 

 

 これはもうね、マジで良かった。ジャンルとしては医療ドラマなんだけど、それだけじゃない。人間ドラマとしてもめちゃくちゃ深くて、泣けるし、考えさせられるし、なにより温かい。

 

 最初は「記憶障害の脳外科医?ちょっと重そう…」って思ったけど、観てみたら全然違った。むしろその設定があるからこそ、毎話ぐっとくる展開になってて、目が離せな。くなるんだよね。

 

 主人公のミヤビ(杉咲花がとにかくすごい。彼女、事故で脳に障害を負って、過去2年分の記憶が飛んでしまっていて、しかも新しい記憶も寝たらリセットされてしまいます。でも、それでも脳外科医として働いている設定。

 

 正直、設定だけ聞くと「いやいやそんなん絶対無理でしょ!」ってツッコミたくなるけど、彼女の頑張りとか、人との向き合い方を見てると、だんだんそのツッコミが全部応援に変わってくる。「がんばれミヤビ…!」って、自然と心の中で声かけてる自分がいる。

 

 ミヤビは毎日「自分が自分であること」を確認するために、日記を書いてて、それを読んで「今日の自分」「昨日の自分」を受け継ぐって感じで生きてるの。これがまた泣けるのよ。

 

 人間って、記憶があってこそ自分なんだなって改めて感じるし、逆に言えば、記憶がなくても“今”をちゃんと生きてる人がいるんだってことにも気づかされる。

 

 で、そんな彼女を支えるのが、三瓶(若葉竜也)っていう男の先生。この人がまたいい味出してんのよ!最初はちょっと無愛想で、何考えてるかわかんない系かと思いきや、実はミヤビの元婚約者で、しかも彼女の記憶がないことを知っていながら、ずっとそばで見守ってるっていう…いやもう、なんだその健気さ!!ドラマが進むごとに彼の想いとか、過去とか、じわじわ明かされていくんだけど、「三瓶ぃぃ…!」ってなる。演技も自然で、感情の出し方が本当に絶妙なんです。

 

 あとこのドラマ、ただの恋愛とか医療の話じゃなくて、“人とのつながり”とか“人間の尊厳”とか、そういうもっと根っこのテーマを扱ってる。

 

 たとえば、記憶がない自分に自信が持てないミヤビが、患者と向き合う中でだんだん自分の価値を見出していく過程とか、ほんとに感動する。

 

 患者たちとのやり取りもひとつひとつが丁寧に描かれてて、それぞれがちゃんと物語になってるんだよね。泣ける話もあれば、ちょっと笑えるやり取りもあって、バランスも最高。

 

 あと、音楽もすごく良い。オープニングの上野大樹の「縫い目」も、エンディングのあいみょん「会いに行くのに」も、歌詞がドラマとぴったり合ってて、曲が流れるだけでウルっとくる。

 

 特に印象に残ってるのが、第9話の14分ワンカットのシーン。あれはもう、演技とか撮影とか全部が神がかってた。ワンテイクであの熱量ってすごすぎるでしょ…!何回も巻き戻して観た(笑)

 

 そうそう、視聴者の評価もめっちゃ高くて、ギャラクシー賞も受賞してたっぽいね。納得。ネットでも「今年イチで泣いた」とか「こんなに丁寧に作られたドラマ久しぶり」とか、すごい盛り上がってた。僕も完全に同意。なんかもう、ずっと観ていたいドラマだったなぁ。

 

 全体を通して思うのは、「記憶」って確かに大事だけど、それだけが人間じゃないんだなってこと。記憶があっても傷つくこともあるし、記憶がなくても愛されることもある。決して派手な展開はないけど、その分リアルで、静かに深く響いてくる。観てよかったって、心から思える作品。

 

 このドラマは、みやびと三瓶先生の関係性だったり、脇を固める俳優陣の演技もすごく自然で、ある会話の中で、千葉雄大演じる星前宏太が、泣きながらセリフを言う場面があるんですが、セリフを結構噛むんです。ここがね、撮り直すんじゃなくてそのまま使われてるんです。そこがセリフで言っているのではなく、宏太の心の中から出ているような感じがして、こっちも涙が止まらなかった。皆さんにもぜひこのシーンに注目して思いっきり泣いてほしいです。

 

 ここまで書いていると、かなり重いドラマなのかなあと思いきや、先ほど紹介した宏太と、野呂佳代さん演じる、成増貴子との掛け合いが本当に面白い!え?これって台本?アドリブ?っていう感じで必ず笑います!

 

 ドラマの後半にはそんなメンバーで行きつけの居酒屋で飲むシーンがあるんですが、ここが本当にほっこりします。

 

 とにかく色んな要素が詰まっていて、見るものを飽きさせない工夫がされていて、本当に笑って泣けて、ほっこりします。

 

 最後に全力で言います。三瓶先生、すごくイケメンでもないし(いや、好きな人にはかなり刺さる見た目)青髭もきれいにそるわけでもなく、髪もぼさぼさ、話し方も抑揚がなく、無愛想。でもドラマを見終えるころには、必ずこの三瓶先生が大好きになります!絶対に!

 

 もうね、本当にかわいいのよ。この三瓶という男。若葉竜也さんを起用してくれてありがとう!これだけでも記事が一個書けそうなくらい。長くなるので泣く泣く割愛します、、、。

 

 キャストも脚本も演出も全部が丁寧で温かくて、毎週待ち遠しいドラマだった。少し前のドラマですが、まだ観てない人がいたら、ぜひおすすめしたい一本。毎シーズン必ずあるといってもいい医療系。そのん中でも間違いなくトップクラスです。

 

 大きな声では言えませんが、若葉竜也さんと、杉咲花さんはこの時点で実際お付き合いされていると小耳にはさみました。それを知ったうえで見ると本当に心が温かくなります。

 

 本当におすすめしたいドラマです!

 

 

ストーリー      ★★★★★

(医療ドラマで最高峰)

    キャラクター    ★★★★★

(ハズレ俳優さんがいない。)

  泣ける度     ★★★★★

(ハンカチではなくタオル用意してください)

    おすすめ度    ★★★★★

(きれいな女優さんのきれいすぎないメイクがいいのよ)

    総評       ★★★★★

(また出ました満点)

 

 

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