『空飛ぶタイヤ』に心を持っていかれた話|長瀬智也が熱すぎる!
『空飛ぶタイヤ』、まじで良かったので、全力で語らせてください。
タイヤ、飛ぶ。いきなり飛ぶ。
物語は「タイヤが外れて通行人に直撃、死亡事故」というショッキングな事故からスタート。いや、タイトルに「タイヤ」ってあるけど、まさか物理的に飛んでくるとは思わなかったね!
まず事故の原因として疑われたのは、中小企業「赤松運送」。しかも「整備不良ですか?」っていう、めちゃくちゃ痛いパンチ。会社はピンチ、家族も不安げ、社員の目も厳しい…。でも、社長の赤松(演:長瀬智也)は「絶対にうちのせいじゃない!」と声を上げるんですよ。ここからがもう、激アツ。
長瀬智也が最高に“背中で語る男”
赤松徳郎という男、いい意味で泥くさい。正義感が強くて、信念を持っていて、それでいて家族想い。とにかく「社長」である前に「人」としてかっこいい。
長瀬くんの演技がそれをまた全力で支えてて、特に何度も頭を下げるシーンは泣ける。弱さも見せるけど、心は折れてない。
あと、雨の中、電話しながら無言で立ち尽くすシーン、あれもうMVだったよ。演出エモすぎ。
巨大企業 vs 小さな運送屋…勝てるわけないやん?
相手は超大手「ホープ自動車」。この企業がまた、内部でごちゃごちゃやってるのがリアル。上層部は隠蔽モード、現場の人間は板挟み。もう誰が敵で誰が味方かわからん。でも、その中で葛藤する社員・沢田(ディーン・フジオカ)の存在が絶妙だった。
ディーン様、顔面最強かつ誠実キャラで来るかと思いきや、最初は「こいつ信用してええんか?」ってぐらいの腹の探り合い感。でも終盤になるとしっかり心動かされてて、「あ、こいつ…いいやつやん…」ってなるのが気持ちいい。ギャップ最高。
記者・高橋一生の静かな熱量
もう一人のキーパーソンが記者の井崎(高橋一生)。地味だけど、この人がいないと話進まない。
情報を冷静に追いかけながらも、どんどん赤松の正義に巻き込まれていく姿が、これまた良い。
声が落ち着いてて、話すだけで信頼できる感じ、さすが一生さん。社会派ドラマには欠かせない存在感。
社会派サスペンスって、こんなにアツくなれるの?
企業の闇とかリコール隠しとか、言葉にすると堅そうな内容なんだけど、実際はめちゃくちゃエンタメしてる。
サスペンスとしての緊張感もあるし、人間ドラマとしてもグッとくる。社員を守るために社長が奮闘する姿とか、「こんな上司ほしい!」ってなるレベル。
観てる途中から「赤松!負けるな!」って心の中で応援してた。いや、もはやちょっと泣いてた。
観終わったあとに考えちゃう。「正義ってなんだ?」
この映画のすごいところは、ただ「スカッと勝った」で終わらないところ。
赤松が最後に勝ち取ったのは「真実」だけで、会社も家族も無傷ってわけじゃない。
だけど、「戦った」という事実が何よりも大事だったんだなって、静かに響いてくる。
めちゃくちゃキレイごとじゃないし、だからこそリアルに心に残る。
まとめ:全ビジネスパーソンに観てほしい一本!
『空飛ぶタイヤ』は、ただの事故映画じゃない。
企業の不正、個人の信念、仲間との絆、家族への想い。
いろんなテーマが詰まってて、それでいて一本筋が通ってるから、観終わったあとにずっと余韻が残る。
「自分の仕事に誇りを持ててるか?」
「正しいことを、正しいと言える勇気あるか?」
そんなことを、ちょっと立ち止まって考えたくなる。そんな映画でした。
見終わった後の後味の悪さもあったけど、心に響いた。誰が悪かろうが、落ち度あろうがが、そんなものは被害者家族には関係がないかもしれない。何が原因にしろ、自分の大切な人の命が失われたことは何も変わらない。
被害者家族の、赤松への『あなたには心がないのか』というセリフが強烈に突き刺さった。そう、この事故に関わっている人間すべてが憎い、そんな感情が直に浴びせられる。
自分に置き換えたとして、もしも大事な人が被害者で、命を失ったとして、その原因を突き止めていると言われたとして、それがいったい何になるのだろう。原因が分かったところで、失われた命は戻らない、、、。本当に心をえぐられる作品だった。
ストーリー ★★★★☆
(これも気を抜くと置いて行かれます笑流し見厳禁)
キャラクター ★★★★★
(長瀬さんの人間味あふれる演技最高)
泣ける度 ★★☆☆☆
(少しうるっとしたよ)
おすすめ度 ★★★★☆
(実際にこういうこともあるのだろうな)
総評 ★★★★★
(一度は見てほしい。被害者家族の心情が辛い)
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