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映画『アキラとあきら』

 映画『アキラとあきら』


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 予想以上に熱かったです。想像してたよりもずっと骨太で、ぐっとくるシーンが多かった。タイトルだけ見ると「双子?」ってなるけど、(あ、双子なら同じ名前なわけないか笑)「アキラ」と「あきら」、名字は違うけど名前が同じ二人の男の物語。銀行マン。バブル前夜。熱い友情。そしてお金。

 

 まず最初に言いたいのは、竹内涼真横浜流星のW主演がめっちゃ良い。ほんと、この二人が良かった。並んだだけでビジュアル強いんだけど、それだけじゃないんよ。ちゃんと芝居が熱くて、キャラの違いもハッキリしてて、「このアキラとこのあきらは、確かに交わらないんだけど、でも運命的につながってる」って感じがグイグイ伝わってくる。

 

 涼真くん演じる山崎瑛(あきら)は、貧乏な工場の息子で、幼い頃から「金で人は壊れる」ってことを肌で感じてきたタイプ。だからこそ、どんなに大変でも「人を見捨てない銀行マン」になるって信念を持ってる。(ここが重要な要))

 

 一方の流星くん演じる階堂彬(あきらは、大財閥の御曹司。まさに生まれながらのエリート。でも彼もまた、エリートなりの苦悩や家族との確執を抱えてて、単なるお坊ちゃんじゃない。

 

 この二人、学生時代に出会って、意気投合して、一緒に銀行に入って…っていう流れですが、物語は決してスムーズに進まない。だって銀行が舞台だしね。カネと権力としがらみが渦巻く世界。しかも舞台はバブル崩壊前の昭和終盤~平成初期。景気が良さそうに見えて、実は足元がぐらぐらしてるあの時代背景も効いてる。

 

 あと、やっぱり「銀行」という舞台が面白い。普段あんまり縁のない世界だからこそ、「うわ、こんな裏でドロドロやってんの!?」ってなるし、企業再建とか、不渡りとか、聞き慣れない単語が逆にリアリティを増す。ビジネス映画って硬くなりがちだけど、『アキラとあきら』はエモさが強いから、感情移入がしやすい。

 

 物語が進むにつれて、二人のアキラの立場が徐々に変わっていくのがまた切ない。かつて同じ理想を語り合った友が、現実に揉まれて違う道を歩みはじめる。その中で再び交差して、「今、自分にできることは何か?」を考える姿には、ちょっと胸を締め付けられるというか…。お金って、力があるけど、それ以上に人の想いとか信念を映す鏡なんだなって、思わされるんよ。

 

 それにしても、銀行の世界ってえげつない。内部の派閥争いとか、融資判断とか、経営判断ミスで何百人の人生が狂うみたいな話がサラッと出てきて、胃が痛くなる。いやほんと、軽く半沢直樹の親戚みたいな雰囲気ある(笑)。

 

 でも『あきらとあきら』の方がもっと“友情”や“信念”にフォーカスしてるから、若干ヒューマンドラマ寄りかな。

 

 あと、脇を固めるキャストもめっちゃ良い。ユースケ・サンタマリアとか、小泉孝太郎とか、ベテラン勢が渋すぎる。彼らの存在が、この物語に厚みを出してるし、「あぁ、この人にもこの人の正義があるんだな」って思わせてくれる。悪役っぽいキャラも、ただの“悪”じゃないのがリアルで、すごく丁寧に作られてる感じ。

 

 そして、終盤。とにかく泣ける。どっちが勝つとか成功するとかじゃなくて、二人のアキラが「何を信じて、どう動いたか」ってところが感動を生む。金や地位を超えた人間ドラマ。これはね、全男子に見てほしい。「男同士の友情って、こういうのだよな!」って叫びたくなる(別に男じゃなくても響くけど!)。

 

 ちなみに、原作は池井戸潤の小説だけど、映画は2時間ちょいでうまくまとめてあって、テンポもいいからサクサク観られた。

 

 ただ、登場人物が多いのと、銀行用語がちょっとややこしいから、前情報ゼロで観ると一瞬置いてかれるかも。でもそこは安心して。主演の二人の演技力でグイグイ引っ張ってくれるから、最後にはちゃんと胸に残るものがある。

 

 総じて言うと、『アキラとあきら』は、友情×銀行×社会派ドラマ×人間成長って感じで、めちゃくちゃバランスが良い。男同士のドラマってベタになりがちだけど、これはちゃんと現代にも通じるテーマが詰まってて、じわじわ心に沁みるタイプ。派手なアクションとかラブロマンスとかはないけど、静かに熱く燃える、そんな映画。

 

 銀行の内部事情だったり、専門用語だったり、難しいはずなのに、ちゃんと見るとだんだんわかってくるのが本当にいい。こういう作品を見ない限り一生使うことのないような言葉だったり(笑)

 

 まとめ

 こういう系の映画(特にお金とか銀行とか)、先がちょっと読めてしまうみたいな展開ですが、問題をどうやって解決するかというところは、どの作品でも見どころだと思います。

 

 小説が好きな人は、いかにも池井戸潤の色が濃い作品ではありますが、やはり演者さんで雰囲気もかなり違うと思うので、ぜひまだ見てない方は一度見てみてください。

 

ストーリー      ★★★★☆

(ちょっと難しい。気を抜くと置いて行かれます笑)

    キャラクター    ★★★★★

(みんな素晴らしいけどやっぱり横浜流星が良き)

  泣ける度     ★★★★☆

(僕はこういうの弱い。泣いちゃう)

    おすすめ度    ★★★★☆

(よくある内容ではある。半沢直樹のような)

    総評       ★★★★★

(でもやっぱり見てほしい)

 

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